●田中歯科月信(2013.12月号)

骨粗しょう症と歯科治療

骨粗しょう症の薬剤治療中の方が抜歯などの外科的治療を受ける時には注意が必要なことがあります。
骨粗しょう症の治療に使用される薬剤のなかで「ビスホスホネート」系の薬剤を長期使用している人が抜歯等の外科的治療を受けた時に、まれに治療した後の治りが悪く骨の露出、壊死等の症状がみられることが報告されています。
骨粗しょう症の治療を受けている方は主治医の先生と御相談の上、その旨お申し出いただくことが大切です。その場合、外科治療の前後、一定期間お薬を中断していただくことがあります。



12月5日(公社)日本歯科先端技術研究所月例勉強会



●田中歯科月信(2013.11月号)

歯磨剤の歴史

歯磨剤が人類の歴史に登場するのはずいぶん古く、記録としては、古代エジプトで書かれた医学書(紀元前1950年頃)があります。その処方は、ヒウチ石の粉末、緑青、乳香、蜂蜜などを用いた、と記されています。日本では、奈良朝以前から一部に歯磨剤のようなものが使用されていたことが推察されています。
日本で歯磨剤として文献に現れるのは寛永年間の終わり(1643年頃)で、丁字屋喜左衛門という商人が、当時朝鮮半島から日本に渡来した人達から歯磨剤の処方を教えられ、「丁字屋歯磨」として発売したのが最初と言われています。



11月23,24日(公社)日本口腔インプラント学会中国・四国支部学術大会(米子)に参加



●田中歯科月信(2013.10月号)

大人のむし歯で心配なのは二次う蝕。

過去に治療した歯がまたむし歯になることがあります。 つめ物や、かぶせた冠のまわりから再発するむし歯のことです。これを「二次う蝕」といいます。

また、年齢とともに歯ぐきが下がってくると、歯の根元が露出してそこにむし歯が発生しやすくなります。これを「根面う蝕」といいます。

つめ物や冠のまわり、歯の根元の部分は、むし歯の原因のプラーク(歯垢)が付着しやすいのです。 こうした大人のむし歯を防ぐには、毎日の歯磨き(特に冠と歯ぐきの接するところや歯の根元)と、定期的な検診が重要です。



10月3日(公社)日本歯科先端技術研究所月例研修会に参加
10月20日AM 休日診療当番医



●田中歯科月信(2013.9月号)

ドライマウス(口腔乾燥症)

1. ドライマウスとは

唾液が出ず、口が渇く現代病で、潜在患者はわが国では800万人といわれています。神経質になっている時、疲れた時、ストレスがある時などに多く起こります。夜間は唾液が減っているのでドライマウスになりやすいのです。更年期の女性に多くみられます。ドライマウスになると、口の中が乾燥しやすく、味を感じたり、噛んだり、飲み込んだり、話をすることが困難になってきます。

2. ドライマウスの原因

加齢、血圧降下剤や抗うつ病薬の副作用、口呼吸、ストレス、脱水、乾燥した室内、口腔が不潔な場合などでドライマウスがおこります。この他、シェーグレン症候群、糖尿病、パーキンソン病などでもドライマウスがおこります。

3. ドライマウスの対処法

こまめに水分を摂ります。口腔湿潤剤として「オーラルバランス」、「オーラルウェット」があります。口内を洗浄・殺菌して口臭を除去する目的で「マウスウォッシュ」という名称で多数の製品が市販されております。これらを口内に塗布すると、口腔内の乾燥を防ぎドライマウスの症状が軽くなります。人工唾液「サリベート」を1日3〜4回を使用することがあります。また、内科等で血圧降下剤や抗うつ剤などのお薬を処方されている方は主治医に相談してみて下さい。

@当院に口腔水分量測定器がありますのでご希望の方はご相談ください。



9月13〜16日(公社)日本口腔インプラント学会学術大会(博多)に参加



●田中歯科月信(2013.8月号)

唾液腺について

「親知らず」とは、永久歯の中で一番奥に生えてくる歯のことで正式には「第3大臼歯」といい、上下左右に計4本あります。永久歯は普通12歳くらいまでには生えて来るのですが、親知らずは一番最後で、だいたい18〜24歳のころです。昔はその頃には父母が亡くなっていることも多く、そのように呼ぶようになったとも言われています。英語では「wisdom tooth(知恵の歯)」と言い、「一人前になったころに生えてくる歯」と表現されます。
今の日本人の約30%の人は親知らずが3本以下なのに対して、アフリカ系の人たちはほとんどが4本生えてくるとされています。

*8月1日は1978年に当院が開院した日です。今年で35年目になります。何とか今日まで続けて来られたのも皆様のおかげと感謝しています。



8/1(公社)日本口腔インプラント学会中国四国支部月例研修会(宇部)に参加



●田中歯科月信(2013.7月号)

唾液腺について

液腺には小唾液腺と大唾液腺があり、大唾液腺は顎下腺、舌下腺、耳下腺の3つがあります。また小唾液腺は口唇、頬粘膜、口蓋,舌などに分布しています。
唾液腺には下のような病気が考えられます。

1. 感染(細菌やウイルス) → 唾液腺炎
 (例;急性顎下腺炎、流行性耳下腺炎(オタフク風邪)など)

2. 自己免疫性疾患 → シェーグレン症候群やIgG関連唾液腺炎

3. 結石が出来る病気 → 唾石症(例;耳下腺唾石、顎下線唾石、など)

4. 腫瘍 → 唾液腺腫瘍
 (例;顎下線・多形性腺腫、耳下腺扁平上皮癌、唾液腺・悪性リンパ腫、など)



7/21 (公社)日本口腔インプラント学会中国四国支部 学術講演会(広島)に参加
木曜午後はインプラント等の手術日となっています。



●田中歯科月信(2013.6月号)

健康寿命≠平均寿命

健康寿命と平均寿命には約8年の開きがあります。
健康寿命:日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間 

平均寿命(平成19年)     
      男性 79.19歳   女性 85.99歳
健康寿命
      男性 70.74歳   女性 74.11歳

健康寿命の長い都道府県では、静岡県・愛知県が上位にランクされています。また、健康寿命を延ばすには、運動・栄養・休養・社会活動が大切といわれています。



6/15〜6/17 (公社)日本歯科先端技術研究所学術大会(那覇)に参加
木曜午後はインプラント等の手術日となっています。



●田中歯科月信(2013.5月号)

「春の眠気」は世界共通

春の朝はすっきり起きられません。
春は眠い季節だという感覚が、多くの日本人に共通しています。
「春は眠くなる。猫は鼠をとることを忘れ、人間は借金のあることを忘れる。」と夏目漱石は「草枕」の中で述べています。
この眠気は、お隣の韓国では「春困病」、欧米では「春の眠気」と呼ばれ世界共通の現象のようです。
この原因としては、眠りのホルモン「メラトニン」の分泌量の変化が関係していると考えられています。



木曜午後はインプラント等の手術日となっています。



●田中歯科月信(2013.4月号)

古代の日本人も歯磨きをしていた。

日本人はいつ頃から歯磨きをしていたのでしょうか?
古墳時代(4〜7世紀頃)の人骨を調べると、奥歯の側面が磨り減っているのが発見されています。これは歯磨きをしていた痕跡と考えられています。 日本で初めて「歯磨き」が登場する記録は、 984年に編集された日本最古の医書である「医心方」に、塩をつけた房楊枝や指で歯を磨く習慣について書かれています。
仏教とともにインドから中国に広まった口腔ケアがほぼ同時代に日本にも伝わっていたことが推定されています。


4月20日(公社)日本歯科先端技術研究所九州地区研修会で講演(博多)
         「インプラント治療における偶発症について考える」

木曜午後はインプラント等の手術日となっています。



●田中歯科月信(2013.3月号)

一日あたりの食事時間ランキング
「長−く食べる」がグルメの道?

食事にかける時間は人それぞれ。早食いは病気や肥満の原因とされており、よく噛んでゆっくり食べることが推奨されています。以下は、OECD諸国の中の17カ国の一日あたりの平均食事時間のランキングです。

一位:フランス(2時間15分)

二位:ニュージーランド(2時間10分)

三位:日本(1時間57分)

四位:イタリア(1時間54分)

五位:ベルギー(1時間49分)

六位:スペイン(1時間46分)

・・十五位:アメリカ(1時間14分) 十七位:メキシコ(1時間6分)


2月23日24日(公社)日本歯科先端技術研究所学術講演会(東京)に参加

木曜午後はインプラント等の手術日となっています。



●田中歯科月信(2013.2月号)

ギネスブックに「世界でもっとも患者が多い病気」として掲載されている病気はなんでしょうか?
それは「歯周病」です。

厚生労働省の調べでは、日本人の約80%が歯周病にかかっているとのことです。歯を失う原因の第一位が歯周病です。自覚症状が少ないため気づかないまま。悪化することが多く、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

歯周病は全身の健康にも関係していることが多く、糖尿病や動脈硬化など、さまざまな病気と関わってることが分ってきています。

セルフケアで大切なのは、毎日の歯みがきと、その際の歯ぐきの状態のチェックです。


2月3日(公社)日本歯科先端技術研究所新年講演会(宇部)
   「口腔外科の基本手技と歯科治療に於ける偶発症」

木曜午後はインプラント等の手術日となっています。



●田中歯科月信(2013.1月号)

あけましておめでとうございます。
2013年が皆様にとって素晴らしい年でありますように

8020運動とは?(「ハチマルニイマル」と読みます。)

80(ハチマル)は80歳という年齢、20(ニイマル)は残っている歯の数です。親知らず(智歯)を除く、28本のうち20本以上自分の歯があれば、ほとんどの食べ物を噛みくだくことができ、おいしく食べられるといわれています。「酢だこ」のような粘弾性がある食物でも、20本あれば95%の人がよく食べられます。

つまり8020とは、80歳になっても自分の歯を、20本以上保とうということです。厚生労働省と日本歯科医師会では十分な咀嚼機能の維持によって健康を維持していくことを目標とした「8020運動」を展開しています。2007年では、およそ25%の方が8020を達成されているという統計が出ています。


木曜午後はインプラント等の手術日となっています。



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